京都駅前の高さ規制緩和に賛成
2026年3月25日、京都市の有識者会議にて、JR京都駅ビル前広場周辺の建物の高さ規制を現行の31mから最大60mに緩和することなどを盛り込んだ意見書案が承認されました。私は個人的に英断だと考えています。
概要
京都市内では歴史的景観の保全という目的の為、長らく建造物の高さ規制が条例で定められていました。同じ京都市内でも場所によって高さの上限は異なるのですが、今回規制緩和の対象となる京都駅前は31mとされていました。
意見書案に記された規制緩和の具体的内容は以下の通りです。
駅前広場に面する塩小路通沿いの京都タワービルや京都中央郵便局などが立地する区域の高さ規制は京都駅ビルと同じ60メートルに緩和し、周辺エリアや京都駅南側の八条通沿いなどは45メートルが妥当
2025年3月25日 京都新聞DIGITAL
要するに、京都駅周辺の一部地域のみ、高さ規制を31mから45-60mに引き上げるというものです。誤解されがちですが、京都市全域が対象ではありません。
私見
私個人的にはこの案に概ね賛成です。あえて「概ね」とした理由は、もっと引き上げても良いと考えているからです。その理由をこれから説明します。
京都駅ビルの悪目立ち感
私が個人的に高さ規制緩和を推したい理由はこれです。京都駅ビルは1997年に完成した4代目駅舎です。ビルの巨大さと斬新なデザインが話題を呼びましたが、開業から四半世紀以上経過した現在でも、どこか「浮いている」感が否めません。
誤解しないでほしいのですが、私は京都に斬新で巨大なビルを建ててはいけないなんて微塵も思っていません。むしろ逆の思想です。
しかし、この駅ビルは縦方向ではなく横方向に巨大なので、京都の市街地を分断する壁のように見えてしまうのです。また、縦方向に関しても高さ60mと、中途半端に高いのです。
そうなんです。高さ規制をオーバーしているのですが、この時は特例として認められてしまったのです。
私が問題視しているのは駅ビルの存在そのものではなく、悪目立ちしてしまっていることです。しかし、駅ビルと同等以上の高さの美しいビル群で周囲を取り囲めば悪目立ちが解消され、きっとバランスの良い景観になるはずだと私は考えています。
高さ規制で景観は守られるのか
本質的な話、高さ規制によって京都の歴史的景観は守られているのでしょうか? それは京都の中でも「場所によりけり」です。
もともと、京都駅は旧来の京都の市街地からやや外れた場所にあり、他県の人が思い描く京都のイメージとはかけ離れた地域です。少なくとも、高さ規制によって守られるような景観は元から存在しません。
そもそも、高層ビル=景観を壊す悪者という観念が間違いで、それはケースバイケースです。例えば、大阪の御堂筋はかつて31mの高さ規制が設けられていましたが、2014年以降は50m(場所によっては100m以上)まで引き上げられました。ぶっちゃけ、昔の御堂筋より現在の御堂筋のほうが遥かに美しいと思いませんか? 言葉を選ばずに言います。明治か大正にかけてのレトロなビル群ならともかく、無機質な昭和の低層ビル群を並べても美しくありません。


高さ規制緩和は場所に応じて
今回はあくまで京都駅周辺地域だけが対象なのですが、あたかも京都全体が高層ビル解禁になるみたいに騒ぎ立てる人達がいます。まあ確かに、今回の件を皮切りに、次から次へと他の地区でも規制緩和が進む可能性があります。
でも、私はそれで良いと思います。京都駅周辺に限らず、他にも高さ制限を引き上げて良い場所は山ほどあります。場所によっては思い切って100mまで引き上げても良いし、逆にもっと厳しくしても良い地域もあると思います。
京都駅周辺(北側)
さて、こちらの写真をご覧ください。東本願寺前から現在の京都駅北側エリアを撮影した写真です。


AI先生に「京都タワー周辺に60mくらいのビル群を建ててください」とお願いしてみました。


いかにも加工加工しいですが(笑)街の風景としてはそんなに違和感なくないですか? まあ、左の画像は明らかに100mくらいありそうですけどね(笑)
慣れの問題はあるかもしれませんが、絶対に高層ビル建てたほうが街の風景が引き締まりますよ! この程度で「千年の愚行」とか言われちゃうんですかね(苦笑)
西院駅周辺
阪急電鉄西院(さいいん)駅と嵐電西院(さい)駅の周辺(特に西大路通り以西)に関しても、高さ規制を緩和して良いかなと個人的に思います。私が初めてこの駅で降りた時、意外と栄えていて驚いた記憶があります。利便性の高い場所なので、外観さえ配慮すれば60mくらいのタワマンを建てても良さそうに思います。


鴨川沿岸
逆に、鴨川沿い(というか、北区、東山区、左京区の全域)は絶対に高さ制限を緩和しないでほしいエリアです。さらに厳しくしても良いくらいです。




100万都市の中心市街地で、こんな風景が見られるのはおそらく京都だけですよ。未来永劫、守っていきたいですね。
つづく
山科区や伏見区、南区(特に京都駅周辺南側)など、高さ規制の是非を論じたいエリアはまだまだあるのですが、次の機会に回します。京都の高さ規制問題に関しては今後も動きがあると見られる為、折を見て追加記事を投稿したいと思います。