水無神社
Minashi-jinja Shrine
水無神社は岐阜県北部、飛騨国の一宮です。観光地から少し離れた長閑な山間部に鎮座し、山を御神体として祀っています。
予備知識
水無神社は「飛騨一宮水無神社」と表記されることが多いですが、当頁では「水無神社」に統一します。
社名の由来は諸説あるようです。「水無」はもともと「水成し」あるいは「水主」、つまり水神を指すと言われています。また、この地域の主要河川である『宮川』は伏流水なので外観上は水が少ない「水無川」であったことに起因するとも言われています。
通常は「みなし」と読みますが、「みずなし」あるいは「すいむ」と読むこともあるそうです。
所在地
里宮は市街地にありますが、本宮は本宮山(789m)の山頂付近にあります。今回、参拝したのは里宮だけです。
祭神
| 主祭神 | ミトシノカミ(御歳大神) Mitoshi-no-Ōkami |
|---|
名前の通り年を司る神様で、いちおうスサノオ(素戔嗚尊)の孫という位置付けです。
主観的に格付け
由緒
神社のHPには「古史古伝が散逸しており正確なところは不明」と記載されています。ぶちゃけ、どこもそうだろうと思います。社伝なんて、言ったもん勝ちな部分もありますからね(笑)
社格
「金幣社」は聞きなれない名前かと思いますが、岐阜県が終戦後に独自に定めた社格制度らしいです。
知名度
一宮という肩書きがなければ、県外から参拝に訪れる人はほぼほぼいないでしょう。ただ、アニメ『氷菓』に登場する「水梨神社」のモデルとなったことから、聖地巡礼で訪れる人もいるようです。また、島崎藤村(しまざきとうそん, 1872-1943)の父親がここの宮司であったことも一部では知られています。
アクセス
- 中部縦貫自動車道『高山』IC→車で約25分(駐車場あり)
- JR飛騨一宮駅→徒歩8分
JRの駅から徒歩圏内ですが、日中の運行本数は2時間に1本程度で、特急列車は停車しません。
スケール
一宮神社としては、若干小ぶりなほうかもしれません。
観光
有名観光地である高山市の中心部から直線距離で6kmほど離れています。水無神社単体で観光地と呼ぶには難しそうです。
パワー
飛騨地方自体がパワースポットオーラに溢れています。
水無神社の周辺地域
観光都市高山
高山市は岐阜県北部、飛騨地方の中心都市です。歴史的街並みの残る観光都市としても有名で、外国人観光客の比率も高いです。
水無神社が鎮座する一之宮地区は、高山市の中心部から南へ6-7kmほど離れた山間部です。なので、車であれば高山観光のついでに立ち寄れますが、それ以外だと厳しいです。
水無神社の境内
境内概観
ご覧の通り、ひっそりとしているものの、厳かな雰囲気が漂っています。正面の立派な神門が圧倒的な存在感を放っていますが、周囲の木々も神々しいです。


神域
神門の先には普段、立ち入ることができないようです。参拝は神門でおこないます。神門が拝殿を兼ねている感じですね。けっこう珍しいケースだと思うのですが、もしかすると後述の歴史的経緯が影響しているのかもしれません。
銀杏の木
神門に向かって左奥にある黄緑色の大きな木は樹齢八百年の銀杏です。縁結びや安産のご利益があると言われています。


境内諸々
決して広くはない境内ですが、いろいろあります。
絵馬殿(旧拝殿)
絵馬が飾られた舞殿のような建物は旧拝殿です。拝殿は明治時代初期の政治的事情による取り壊しや再建を経て、昭和二十九年(1954)に現在の場所へ移築されたそうです。
少し遡りますが、江戸時代(1778)の『大原騒動』という大規模な百姓一揆において、水無神社の神主が加担した罪で処刑されるという事態になりました。その際も、社殿が取り壊しの危機に瀕していたそうです。
山奥の平和な神社のように見えて、実は政治のゴタゴタに巻き込まれた歴史があるのですね。

神馬舎・拗れの木
神馬舎には2体の神馬像、黒駒と白駒が安置されています。うち、黒駒のほうは『稲喰神馬』という地元の伝承をモチーフとしており、左甚五郎(17世紀初頭)による作品だと言い伝えられています。
神馬舎の横にあるのが拗れの木です。切ろうとしたら神意で幹が拗れてしまった(と誰かが言ったおかげで切らずに済んだ)という言い伝えのある木です。

白川神社
世界遺産の合掌造で有名な岐阜県白川村ですが、高山市と同じく旧飛騨国に属します。白川村の一部は昭和30年代のダム工事で湖底に沈みました。白川神社はそれらの地域の神社が遷座したものです。

飛騨一宮稲荷社
大抵、どこの有名神社でも境内の右手奥に稲荷社がありますね。水無神社も例に漏れずです。

大杉
鳥居の横にある大杉は樹齢八百年といわれ、県の天然記念物に指定されています。

御朱印
