伊太祁曽神社

伊太祁曽神社

伊太祁曽神社
いたきそじんじゃ
Itakiso-jinja Shrine
植樹の神様を祀る神社

伊太祈曽神社は和歌山県内に3社ある紀伊国一宮のうちの1社です。旧国名の通り、木の神様を祀っています。

予備知識

所在地

和歌山県和歌山市伊太祈曽558
558 Idakiso Wakayama city, Wakayama Pref.
  • 和歌山電鐵伊太祈曽駅→徒歩5分
  • 阪和自動車道『和歌山南』スマートIC→車で5-10分(駐車場あり)

面白いことに、神社は「いたきそ」と読むのに対して、地名と駅名は「いだきそ」なんです。ただ、これは古代仮名遣いと現代仮名遣いの相違によるものだと思います。

あと、漢字も違います。神社は「伊太曽」と書くに対し、地名と駅名は「伊太曽」です。

祭神

主祭神
イタケル(五十猛命)
Itakeru-no-mikoto
配祀神
オオヤツヒメ(大屋津比売命)
Ōyatsuhime-no-mikoto
ツマツヒメ(都麻津比売命)
Tsumatsuhime-no-mikoto

イタケル(五十猛命)はスサノオ(素戔嗚尊)の子神で、林業の神様とされています。妹神であるオオヤツヒメ(大屋津比売命)、ツマツヒメ(都麻津比売命)らと共に、紀伊山地の山々を植樹して緑豊かにしたと言い伝えられています。

五十猛は「イソタケル」と読んでしまいそうですが、ここでは「イタケル」が正しい読み方です。ただし、島根県大田市の五十猛町いそたけちょうにある五十猛神社いそたけじんじゃでは「イソタケル」と呼んでいるそうです。私の憶測ですが、古代の仮名遣いでは「イソタケル」と書いて「イタケル」に近い発音をしていたのだと思います。

それにしても、遠く離れた島根と和歌山で同じ神様を祀っているのがすごいです。やはり、紀伊半島も出雲王朝の影響範囲だったのかなと思えてきます。

由緒

創建年不詳

社伝によれば、もともと日前神宮・国懸神宮の場所に鎮座していたそうです。それが、垂仁天皇すいにんてんのうの時代に、現在の地へ遷座されられたのだそうです。元の場所からは南東へ5km以上離れており、和歌山市の中心部からはやや遠い場所です。

垂仁天皇は第11代目の天皇で、当ブログで一宮神社を紹介するときは頻繁に登場します。実年代は不詳ですが、ヤマト王権の黎明期であり、伊勢神宮が創建された時代です。卑弥呼や三国志と同時代の可能性もあります。

社格

名神大社紀伊国一宮旧官幣中社別表神社

同じ紀伊国一宮である日前神宮・国懸神宮が官幣大社なので、それより格下に位置付けられていることがわかります。

伊太祁曽神社の周辺地域

和歌山電鐵伊太祈曽駅

和歌山駅から「たま電車」に揺られること8駅目、伊太祈曽駅に到着しました。乗客の2/3がインバウンド客でしたが、その半分くらいがこの駅で降りていきます。

まさか全員、伊太祁曽神社へ行くのか? そんなわけないよな…

ゲートを出て理由がわかりました。駅長の「よんたま」氏がお目当だったようです。 終点の貴志駅以外に、もう1猫いらっしゃるということは知っていましたが、この駅だったんですね!

この駅は中間地点に位置し、上下列車が行き違います。インバウンド客や鉄分濃い人たちにとって絶好の撮影スポットですが、ホームが狭いのでくれぐれも安全第一で周囲に気を配ってください

伊太祁曽神社境外

伊太祈曽駅を出て5分足らずで、伊太祁曽神社の大鳥居を潜ることができます。以前に車で来たことがあるのですが、まさかこんなに駅が近いとは知りませんでした。

この大鳥居をくぐって参道を少し進んだ先の右手が境内です。参道自体は境内なのか境外なのかよくわかりません。左手の細い道から地元の方の車が出てくることもあるので、注意してください。

ときわ山(伊太祁曽神社1号墳)

参道の左手側に「ときわ山」と呼ばれる小さな丘があります。実はこれ、6世紀の古墳です。この丘には3基の古墳が存在し、うち発掘調査がおこなわれたのは1基は『伊太祁曽神社1号墳』と命名されているようです。被葬者は不明ですが、きっとイタケルのモチーフとなるような人だったのでしょうね。

伊太祁曽神社境内

割拝殿前

大鳥居から参道を100mほど進むと、右手に鳥居があります。鳥居と境内の間には池があり、アーチ型の赤い橋がその上を跨いでいます。

前回の参拝も夏でしたが、今回はより日差しが強いです。でも、橋の上から池を眺めていると幾分か暑さが和らぎます。和泉山脈の山々も見えて、田舎らしい景色に癒されます。

橋を渡った先には割拝殿わりはいでんがあります。要するに、建物の中央が門というか通路になっているような社殿のことです。

本殿周辺

本殿

石段を上り、割拝殿をくぐった先が本殿です。拝所の右手に今年の干支が置いてあります。本殿の周辺には背の高い杉の木が多く、いかにも木の国の神様という感じがします。

それにしても、ミストが噴射されていて心地よいです。たまたま前回も夏だったせいかもしれませんが、伊太祁曽神社イコール夏の神社というイメージがあります。

氣生神社

本殿拝所の左手奥にある小さな祠が氣生神社きしょうじんじゃで、イタケルの荒御魂を祀っています。

蛭子社

本殿左手の蛭子神社ひるこじんじゃには付近にあった多くの神社が合祀されています。その足元にある『おさる石』は撫でると首より上の病気が治ると伝えられる霊石です。

割拝殿

先ほどくぐった割拝殿の中には今年の干支以外の十二支像と、「木の俣くぐり」の木が安置されています。出雲神話『因幡の白兎』で、オオクニヌシ(大国主)が危機に陥った際、オオヤビコ(大屋毘古神、イタケルと同一神)が木の俣をくぐらせて命を救ったことになっています。

祇園神社

駐車場近くの丘の上に摂社の祇園神社があります。祭神はイタケルの父神であるスサノオ(須佐男命)です。祇園という名前はおそらく、八坂神社のある京都の祇園を指しているのでしょうね。

総括

いかがでしたでしょうか。スケール的には標準的な一宮神社ですが、人が多すぎず、パワースポット感のある神社です。

くどいようですが、私の中では「夏の神社」というイメージです。心なしか、夏を乗り切るパワーを得られそうな気がします。よんたま駅長に会いに行くついででも良いので、神社に普段行かない人もぜひ参拝に行ってみてください!

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